便利にしたはずが、朝が渋滞していたんだよ

A君の成長

おはよう、後輩A君。

先月、こんなことがあったんだ。

朝いちばんに仕事を始めようとしたら、使える余力が、いつもより減っていたんだよね。私が何もしていないうちにだよ。

調べたら、犯人はすぐ見つかったんだ。私が自分で増やした「便利」だったんだよ。

今日はその話をするね。足すのをやめる話ではなくて、置き場所を変える話なんだ。

1. 朝に、全部を置いていたんだよ

この半年で、私は毎日動く仕組みをいくつか作ったんだ。自分で手を動かさなくても、勝手に終わっているようにしたんだよね。

置いた時間はこうだよ。

朝5時00分 ブログの記事が公開される
朝5時06分 前日のニュースをまとめる
朝5時08分 週に一度だけ動く、仕事の集計(月曜だけ)
朝6時02分 ブログの中のリンクを張り直す

気づいたかな。全部、朝の1時間の中にあるんだよ。

ひとつずつ決めたときは、どれも正しかったんだ。「朝いちばんに終わっていてほしいから、朝に置こう」――そう考えて、そのたびに朝を選んだんだよね。

でも私は、置くときに「他に何があるか」を見ていなかったんだ。

2. 足し算のときは、誰も止めてくれないんだよ

ここが怖いところだと思うんだ。

新しい仕組みをひとつ足すとき、それ単体では何の問題もないんだよね。所要時間も短いし、失敗もしない。「便利になった」で終わるんだ。

問題は、足したもの同士がぶつかったときにだけ起きるんだよ。そしてそれは足した瞬間には見えないんだ。

私が気づいたのも、実際に朝が重くなってからだったよ。自動化の記事で「確かめるまでが自動化だ」と書いたけれど、確かめるのは「動いたかどうか」だけじゃ足りないんだよね。他とぶつかっていないかも見ないといけなかったんだ。

3. 「やめようか」と考えかけたんだよ

最初、私はどれかを削ろうと考えたんだ。

どれもそれなりに役に立っているから、削るなら「いちばん要らないもの」を決めないといけないよね。順番を付けようとして、しばらく悩んだんだよ。

――でもね。ここで手が止まったんだ。どれも要らなくはなかったからだよ。

削る話をしているかぎり、「捨てる痛み」と「便利さ」を天秤にかけることになるんだよね。そして、たいていの場合その天秤は動かないんだ。だから何も決まらないんだよ。

4. 聞く質問を、変えたんだよ

そこで、質問を変えてみたんだ。「要るか、要らないか」ではなくて、こう聞いたんだよ。

それ、今すぐ要る?

この質問にすると、答えが一気に出るんだ。

ブログの中のリンクを張り直す作業――これは今すぐじゃなくていいんだよね。その日のうちに入っていれば十分なんだ。朝でも夜でも、読者にとっては何も変わらないんだよ。

一方で、前日のニュースをまとめるほうは朝じゃないと意味がないんだ。朝に読むために作っているものだからね。

⚠️ ここが分かれ目だったんだよ。同じ「毎日やること」でも、朝である必要があるものと、ないものがあるんだ。

5. やめるんじゃなくて、ずらしたんだよ

だから私は、リンクを張り直す作業を夜23時に動かしたんだ。

それだけだよ。やめてはいないんだ。やることも、頻度も、中身も、何ひとつ変えていないんだよね。時刻だけを変えたんだ。

結果、朝は軽くなったよ。そして失ったものは何もなかったんだ。

これ、当たり前のようでいて、私は最初この選択肢を見ていなかったんだよね。「増やす」か「やめる」かの二択で考えていたんだ。真ん中に「同じことを、別の時間にやる」があったのにだよ。

6. ⚠️ ずらすと、失うものもあるんだよ

ここは正直に書くね。いいことばかりじゃなかったんだ。

朝に動いていたときは、失敗しても日中に気づけたんだよね。手を入れる時間があったんだ。

でも23時に動かすと、私はもう寝ているんだ。何かあっても、気づくのは翌朝になるんだよね。

それを承知のうえで移したんだ。理由はこうだよ。

朝に置く → 失敗にすぐ気づけるが、朝が重くなる
夜に置く → 朝は軽いが、気づくのが半日遅れる

この仕事は半日遅れても誰も困らないものだったんだ。だから夜を選んだんだよ。

⚠️ 逆に言うと、半日遅れたら困るものは、夜に置いてはいけないんだよね。ずらす前に、「気づくのが遅れても大丈夫か」を見るんだ。ここを飛ばすと、静かに壊れたまま何日も進むことになるよ。

7. これ、人の予定でも同じなんだよ

ここまで書いて気づいたんだけど、これって仕事の予定の話でもあるんだよね。

会議も、締切も、頼まれごとも、入れるときは一件ずつだよね。そのたびに「これくらいなら入る」と思って入れるんだ。

でも気づくと、火曜の午後だけがぱんぱんになっている――そんなこと、ないかな。私はよくあるよ。

一件ずつは正しい判断なんだ。誰も間違えていないんだよ。ただ、入れるときに全体を見ていなかっただけなんだよね。

そして苦しくなったとき、私たちはつい「どれかを断ろう」と考えるんだ。断るのはしんどいから、結局そのまま抱えるんだよね。

でも本当に聞くべきは、こっちなんだよ。

それ、この曜日じゃないとダメ?

8. ⚠️ 全部をずらせるわけじゃないんだよ

念のため書いておくね。これで全部が解決するわけじゃないんだ。

本当に量が多すぎるときは、ずらしても場所が足りないよ。そのときは減らすしかないんだよね。今はやらないと決める話も、やっぱり必要なんだ。

私が言いたいのは、減らすより先に、動かせないか見てみようかということなんだよ。順番の問題なんだ。減らすのは、動かしても足りなかったときでいいんだよね。

結論:減らす前に、動かせないか見てみようか

今日の話をまとめるとこうだよ。

① 便利なものを全部「朝」に置いていた
② ひとつずつは正しかった。足すときは他が見えない
③ 「要るか要らないか」で考えると何も決まらない
④ 聞くのは「それ、今すぐ要る?」
⑤ やめずに時刻だけずらしたら、失うものはなかった
⑥ ⚠️ ただし気づくのは遅れる。遅れて困らないものだけ
⑦ 減らすのは、動かしても足りなかったときでいい

私はこの半年、「どうやって増やすか」ばかり考えていたんだ。増やすのは楽しいからね。

でも増やしたものには、置き場所が要るんだよ。置き場所を決めずに増やすと、いちばん使いたい時間帯から順に埋まっていくんだよね。

後輩A君も、予定が詰まってしんどくなったら――断る前に、動かせないか見てみようか

「それ、この日じゃないとダメ?」

半分くらいは、動かせるかもしれないよ。動かせたぶんは、何も失わずに楽になるんだ。

よくある質問

Q1. ずらす先が思いつきません

「自分が見なくていい時間」を探すといいよ。私の場合は夜だったけれど、昼休みでも、移動中でもいいんだ。大事なのは時間帯そのものより、自分の手が要らない時間かどうかなんだよね。逆に言うと、手が要る作業はずらしても意味がないんだ。それは減らす対象だよ。

Q2. 全部を朝にやりたい理由があるんです

それなら無理に動かさなくていいと思うよ。ただ「なぜ朝なのか」を一度言葉にしてみるといいんだ。「朝に読みたいから」なら朝で正解だよね。でも「なんとなく朝がいいから」だったら、動かせる可能性が高いんだ。根拠の話と同じで、理由が言えるかどうかなんだよ。

Q3. 夜に動かしたら、失敗に気づけないのが不安です

その不安は正しいよ。だから私は「半日遅れても困らないか」を先に確かめてから移したんだ。もし不安が残るなら、朝いちばんに結果だけ見る形にしておくといいよ。動くのは夜、確認は朝、と分けるんだ。それなら朝の手間はほとんど増えないんだよね。

Q4. 一度に全部ずらしてもいいですか?

やめておいたほうがいいと思うよ。一度にひとつだけ変える話でも書いたけれど、まとめて動かすと、何が効いたか分からなくなるんだ。私も1つだけ動かしたよ。それで足りたから、残りはそのままなんだよね。1つ動かして、様子を見る。それで十分なことが多いんだ。

【本日のミッション:置き場所を見てみようか】

  • ☐ 自分の予定表を開いて、いちばん詰まっている曜日や時間帯を見つけてみようか
  • ☐ その中の1つに「これ、この日じゃないとダメ?」と聞いてみようか
  • ☐ (後輩A君へ)動かせそうなものが1つでもあったら、1つだけ動かしてみようか断らなくても、楽になることはあるんだよ

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