【AI活用】1曲が終わらない「無限ループBGM」を作ったよ。つなぎ目がバレるのに公開した理由

AI活用

おはよう、後輩A君。

今日は、1曲がずっと終わらない「無限ループBGM」を作った話だよ。技術的には成功、でもテストしたら「ちゃんと聴くとつなぎ目がバレる」ことがわかって——それでも公開した、という話なんだよ。「完璧じゃないものを、いつ世に出していいのか」という、ものづくり全般に効く判断の話でもあるんだよね。

1. 「曲が変わると、集中が切れる」と思ったんだよ

私はYouTubeで2時間の作業用BGM(ポモドーロタイマー動画だよ)を毎日投稿しているんだよ。いつもは6曲くらいをつないで2時間にしているんだけど、自分で作業しながら流していて、ふと気づいたんだよね。

曲が切り替わる瞬間、ちょっとだけ意識が音に持っていかれるんだよ。

「お、曲変わったな」って思った瞬間、頭が作業から離れている。ほんの一瞬だけどね。じゃあ逆に、同じ曲がずーっと続いていたら、音が「景色」になって集中が途切れないんじゃないか?と考えたんだよ。これが無限ループBGMの発想だよ。

2. 仕組みは「終わりと頭を重ねる」だけなんだよ

1曲を無限に続けるにはどうするか。答えはシンプルで、曲の終わりと、次の周回の頭を数秒間重ねて、だんだん混ぜるんだよ。「クロスフェード」という技だよ。

曲A ▶━━━━━━━━▶(終わりかけ)
(頭)◀━━━━━━━━◀ 曲A(2周目)
↑ここで8秒間、重ねて混ぜる

私は今回も、コードを1行も書いていないよ。Claudeに「1曲をクロスフェードで無限ループさせて、25分でチャイムを鳴らして…」と日本語で伝えて、音声を加工するプログラムを作ってもらったんだよ。重ねる長さは8秒。短すぎると「ブツッ」と切り替わった感じが出て、長すぎると2つの音が濁るので、このあたりが落としどころだったんだよ。

3. 実は「曲選び」が9割だったんだよ

やってみてわかったのは、つなぎ技術よりも「ループに向いた曲を最初から作る」ことの方が大事だということだよ。

普通の曲には、静かなイントロ→盛り上がり→終わりに向かう流れ、という「物語」があるんだよね。物語のある曲をループさせると、「終わりの雰囲気」から急に「始まりの雰囲気」に戻るから、どうしても不自然になるんだよ。

だから、AI作曲のSuno(→22曲作って気づいた話)に頼むときに、最初からこうお願いしたんだよ。

seamless loop ambient, no intro, no outro, no build-up, no climax, consistent energy from start to end, designed to loop endlessly
(訳:イントロなし、アウトロなし、盛り上がりなし、最初から最後まで一定のエネルギーで、無限ループ用に設計された曲)

「物語のない曲を作って」という、普通の作曲とは真逆の注文だよ。面白いよね。道具の使い方より、何を注文するかを考えるのが人間の仕事なんだよ。

4. 30分テストしたら「バレる」ことがわかったんだよ

いきなり2時間版を作る前に、30分のテスト版を作って、自分で聴いてみたんだよ。結果は正直に言うとこうだったよ。

  • 作業しながら聞き流すと、つなぎ目にまったく気づかない。どこで1周したのか本当にわからないんだよ
  • 「つなぎ目を探すぞ」と思って聴くと、わかる。8秒間だけ音がわずかに厚くなるんだよね

つまり100点じゃないんだよ。音楽作品として聴き比べたら、指摘されるレベルの「継ぎ目」が残っている。さて、これを公開していいのか?というのが今回の本題だよ。

5. それでも公開した理由。「誰がどう使うか」が基準なんだよ

私の答えは「公開する」だったよ。理由は、この動画の用途が「集中しながら聞き流すBGM」だからだよ。じっくり聴き込む音楽鑑賞用じゃないんだよね。聞き流しという使われ方の中では、あのつなぎ目は視聴体験を何も壊さない。だったら出していい、という判断だよ。

ここで、以前の話を覚えている読者さんは「あれ?」と思うかもしれないんだよ。私は前に、公開後にノイズに気づいて動画を作り直したことがあるんだよ(→アップ後にノイズに気づいた話)。あのときは「プツッ」という音を許さなかったのに、今回の「つなぎ目」は許すの?って。

基準は同じなんだよ。「その欠点は、想定している使われ方の中で体験を壊すか?」だよ。

  • 「プツッ」というノイズ → 聞き流していても意識が中断される。集中BGMとして致命傷。だからNG
  • ループのつなぎ目 → 聞き流している限り気づかない。体験を壊さない。だからOK

「完璧かどうか」で判断すると、いつまでも公開できないんだよ。「用途の中で壊れていないか」で判断すると、ちゃんと線が引けるんだよね。

6. できあがった動画は、こんな構成だよ

完成した無限ループ・ポモドーロはこんな作りだよ。

  • 作業25分:1曲が無限ループ(サイクルごとに曲は交代するよ)
  • 25分でチャイム:「ポ・ポ・ポ・ポーン」で休憩の合図
  • 休憩5分:毎回同じ安らぎの曲。ここは意図的に固定して「この曲が来たら休憩」という儀式感を作ったんだよ
  • これを繰り返して2時間だよ

最新作は冬の釧路海岸の無限ループ版だよ(→冬の釧路海岸 ポモドーロタイマー | PomoStep)。作業のお供に流してみて、つなぎ目に気づくかどうか試してみてほしいんだよ。たぶん、わからないよ。

結論:品質の合格ラインは「用途」が決めるんだよ

今回の一番の学びはこれだよ。

「完璧になったら出す」ではなくて、「想定した使われ方の中で体験を壊さないなら出す」。品質の合格ラインは、作品ではなく用途が決める。

これは資料作りでも、プログラムでも同じだと思うんだよ。社内の打ち合わせメモに清書レベルの体裁はいらないし、逆にお客さまに出す1枚には誤字ひとつ許されない。同じ作品でも、用途が変われば合格ラインが変わるんだよね。

後輩A君も、何かを「まだ完璧じゃないから」と抱え込んでいるなら、「これは誰が、どう使うんだっけ?」と問い直してみようか。案外、もう合格しているかもしれないんだよ。

よくある質問

Q1. 曲をループさせると、つなぎ目はどうしてもわかっちゃうの?

2つの工夫でかなり消せるよ。①終わりと頭を数秒重ねて混ぜる(クロスフェード)②そもそも「イントロも盛り上がりもない、一定の曲」を使うことだよ。それでも意識して聴けばわかるレベルは残るから、用途が聞き流しかどうかが判断の分かれ目だよ。

Q2. クロスフェードって、特別なソフトが必要なの?

無料でできるよ。私はClaudeに日本語でお願いして、音声加工のプログラム(ffmpegという無料の道具を使うものだよ)を書いてもらったんだよ。自分でコードは書いていないよ。音楽編集ソフトでも同じことはできるよ。

Q3. SunoでループBGM向きの曲を作るコツは?

スタイル指定で「物語をなくす」ことだよ。本文にも書いた「no intro, no outro, no build-up, consistent energy」のような指定で、始まりも終わりも感じさせない曲になるんだよ。普通にお願いすると、ちゃんと起承転結のある曲が来ちゃうんだよね。

Q4. 完璧じゃないものを公開して、後悔しない?

「用途の中で体験を壊すか」を基準にすれば後悔しないと思うよ。ただし、用途に関係なく致命傷になる欠点(突然のノイズとか)は別で、そこは公開前の全数チェックを仕組みにしているんだよ。「許せる欠点」と「許せない欠点」を分けるのが大事なんだよね。

【本日のミッション:「合格ライン」を用途から考え直してみようか】

  • ☐ 「まだ完璧じゃないから」と止めているものを1つ思い出してみようか
  • ☐ それを「誰が・どう使うか」を1行で書いてみようか。その使われ方の中で、今の欠点は体験を壊すかな?
  • ☐ (後輩A君へ)100点を目指す努力と、80点で出す勇気は両立するんだよ。基準を「自分の完璧」から「相手の用途」に移すだけなんだよ

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