後輩A君のための賢い節約術:未来のために今できること
後輩A君は毎月いくらの給料をもらっていますか?手取りで30万円だと仮定しましょう。毎月の支出は30万円で、ボーナスが出たらそれが貯金になっているということですか?ボーナスが出ても欲しいものがあるとつい買ってしまうとのことですので、それでは、老後資金は貯まらないですね。未来の安心を手に入れるためには、まず節約から始めることが大切です。
節約の第一歩:固定費の見直し
後輩A君は、どのようなことを考えて支出を減らそうとしているのでしょうか?
- 箱ティッシュを購入せず、街頭で配布されているティッシュを受け取って節約
- お風呂の残り湯を利用して洗濯を行い、水道代を節約
- 灯りはこまめに消して、電気代を節約
- 買い物は、複数のスーパーの広告を確認し、その中から最も安い商品を探して、スーパーをハシゴすることで食費を節約
もちろん、これらの方法でも節約にはなります。しかし、より大きな固定費を見直すことが、真の節約につながります。
何から始めるべきか?
後輩A君にも「こだわり」があると思います。その「こだわり」に関する部分を節約すると、切ない気持ちになってしまうので、以下に挙げたもので「こだわり」がないものを節約の対象にしましょう!もし、節約金額が目標に達しない場合は、「こだわり」に優先順位をつけて、いくつかの「こだわり」を手放すことも必要ですね。
- 住宅費
- 自動車
- 保険料
- 通信費
- 食費
- 水道光熱費
それぞれの見直しポイントについて具体的に考えてみましょう。
住宅費
後輩A君の家賃はどのくらいですか?彼は手取り月収の30%に抑えているとのことですが、その根拠は何でしょうか。実際には、明確な根拠がないように思えます。世の中には手取り収入の30%を基準にしている人が多いですが、これは不動産業者の策略とも言えるでしょう。確かに、月収の30%以内であればアパートを借りる際の与信が通りやすいですが、借りる側から見ると、これはあまり意味のある数値とは思えません。
固定費を下げることは蓄財の基本ですので、特にこだわりがなければ、家賃は安い方が望ましいでしょう。しかし、家賃を下げるために通勤に片道1.5時間もかかるようでは、あまり感心できません。後輩A君の時給が2,000円だと仮定すると、片道1.5時間、往復で3時間、1ヶ月20日勤務の場合、合計60時間が通勤に費やされることになります。これにより、月に12万円が無駄になってしまいます。通勤時間は生産性がないため、できるだけ短い方が望ましいですね。この60時間を他の生産活動やスキルアップに使う方が有意義です。家賃が2万円〜3万円上がっても、駅近の古いアパートや勤務地近くの古いアパートも候補に入れて、ぜひ検討してみてください。
自動車
後輩A君は自動車を持っているのでしょうか?持っていないようですね。そうであれば、特に問題はないと思います。自動車は維持費がかかるもので、ガソリン代や高速料金、駐車場代、車検代、自動車税、自動車保険などを合わせると、年間で40万から50万円ほどかかります。さらに、減価償却を考慮すると、さらに多くの費用が発生します。新車を購入しても、売却時には大幅に価格が下がるため、特にこだわりがないのであれば、購入はあまりおすすめしません。もし必要であれば、中古の軽自動車を検討するのが良いでしょう。50万円でも走行可能な車が手に入りますので、コストパフォーマンスが良いです。
保険料
後輩A君は保険に加入していますか?医療保険や貯蓄保険に入っていると聞きましたが、それは本当に必要なのでしょうか。少し考えてみましょう。
保険は、発生確率が低いものの、もし発生した場合には人生に大きな影響を与える損害に備えるためのものです。しかし、すべての事象に対して保険をかけようとすると、保険料が高くなり、後輩A君が貯蓄をすることが難しくなってしまいます。
後輩A君は独身ですよね。生命保険は誰のために加入しているのでしょうか?ご両親のためですか?ご両親は後輩A君が亡くなった場合、悲しむことは間違いありませんが、生活に困窮することはないでしょう。そうなると、生命保険に加入する必要はないかもしれませんね。 もし後輩A君が結婚し、子どもが生まれた場合には、後輩A君が亡くなった際に困窮する奥様や御子息・御令嬢が成人するまでの生活を支えるための保険金が受け取れる掛け捨ての生命保険に加入することをお勧めします。御子息や御令嬢が成人すれば、自分たちで収入を得ることができるでしょうから、その時点では保険金は不要になるでしょう。
でも、癌にかかったときの治療費用が心配とのことですが、高額医療費制度というものがあって、概ね月額10万円以上の医療費については国が負担してくれる制度があります。それに、後輩A君が加入している健康保険組合には付加給付という制度があって、月額2万円以上の医療費は自己負担しなくてよいという仕組みがあります。そうなると、医療保険に加入するよりも貯蓄で備えた方が良いことがわかりますね。
長くなるので省略しますが、必要な保険は掛け捨ての生命保険、火災保険、自動車保険(対人および対物のみ)です。
通信費
後輩A君は、どのキャリアを利用しているのでしょうか?もし大手キャリアの使い放題プランを契約しているのであれば、見直した方が良いかもしれないですね。ストレスなく固定費を抑えることができると思います。お勧めのプランは後輩A君の利用スタイルにもよりますが、以下のものが考えられます。
楽天モバイル(データ通信を多く利用する場合や、家庭に固定回線がない場合におすすめ)
mineo(マイソクは1.5Mbpsで使い放題ですが、3日間で10GBを超えると速度制限があり)
日本通信(1GB/月が可能であれば290円という異常な安さ)
マネーフォワード光(4,000円/月で家計簿ソフト「マネーフォワード ME」が無料で利用可能)
これ以外でも、格安SIMであれば問題ないでしょう。
食費
よく節約本を読んでいると、どのスーパーが安いかや、もやしを毎日食べることなどが紹介されていますが、そうしたことを実践していると自分が惨めに感じることがあるため、お勧めはしません。できれば、以下のことをできるだけ実践するのが良いと思います。
- できるだけ自炊をする
- できるだけコンビニを利用しない
水道光熱費
「灯りはできるだけ細く切りなさい」や「水道は出しっぱなしにしない」といったアドバイスを両親から受けたことがあると思いますが、これらをあまり厳密に守ると、自分が惨めに感じることがあるので、あまりお勧めはしません。せいぜい、安い電力会社に乗り換えるくらいが良いでしょう。
まとめ
後輩A君はまだ蓄財を始めていないため、細かい節約にこだわるのではなく、高額な固定費の削減が効果的だと思います。こだわりの部分については節約しなくても構いませんが、こだわりが多い場合は優先順位をつけて節約を進めなければ、老後の不安は解消できません。現在も大切ですが、未来も重要ですよね。優先順位をつけて、今も未来も明るい生活が送れるように蓄財を進めていきましょう!
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